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2016年3月18日金曜日

自作ルアー

【 2016/3/18 紙粘土素材のお試し 】


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長くなってきたので分割。

脱線の脱線で、今度は紙粘土の素材のお試し。

まぁ、おゆまるやUVレジン同様、百均で売られている素材だから良いか。
工作の方でも特殊な道具は使ってないし、他の素材もルアー用の物がメインだし。
ボチボチとバイクや整備や電気関連で入手した様な物を使ったり、使う予定になったりしてきて
いるが。
ネットでさらっと見てみると、おゆまるを素材にしてルアーを作るより紙粘土素材で作るルアーの
方が情報は多そう。

使い方は想像していた様なものが多そうだけど、もう一手間二手間掛かりそうな工法が見当たら
なかった。
そうそう、特殊な工具類は使ってない様な事を書いたが、今回になって使った工具もあったんだ
った。
USAGの丸ペンチにダイソーのエンドニッパ。
USAGの丸ペンチは昔在庫処分を安売りをしてる時に見つけて、使用用途はルアー作成位しか
無かったんだが、とりあえず買っておいた物が今回陽の目をみたw。
ごついのなんで1.2㎜のステン硬線なども曲げやすくて便利。
エンドニッパは、こんなものもダイソーで出たかと思って買ってあった物。
これも細いステン線の端の始末なんかに便利だわ。
以前使ってたエンドニッパが何処かにいっちゃってるんだがw。




 
おっさんの数十年前の記憶とは違い、買った紙粘土はフワフワで軽くて滑らかなマシュマロみた
いな感触。

まだ素材の特性が良く判らんのだけど、こいつに直接セルロースを含浸させてセルロースコーテ
ィングも厚くして、通常のバルサルアーみたいに作ってる人も居たのが意外だった。
それでいければ、それはそれでも良いな。
セルロースも買ってこようかな。




 
とりあえずの素材の性格などを見るために、先に作った型でフレームを入れて錘無しで紙粘土を
キャスト。

えらく型への追従が良いし、型の模様などの複写性も良い。
なにこれ、このまま縮んだりせずこの比重でカチカチに硬化したりする様な素材だったら最強そう
なんだが。
実際はそんな素材じゃ無く、かなり縮んで、乾いても強度が無いパサパサのパルプ屑の固まり
みたいになり、表面の硬度をなんとかしなきゃ使えないが。




 
とりあえずはこれの表面処理をどうするか。

切れ端をドライヤーで強制乾燥させて水性ウレタンへのドブ漬けをしてみたが、吸いこんで含浸
して目止めになる様なのを期待してたのに、液体なのか溶剤なのかで表面が少し溶けて柔らか
い状態に戻ってしまい駄目だった。
んー、こうなると、粘りのあるコーティング材だと溶けの垂れ流れが多少出るのかもな。
乾燥が足りないだけなのかもしれないが。

先に進みたいので、乾燥した紙粘土にはラッカースプレーを吹いて吸い込みなどの目止めをする。
キャストのバリは生の状態や乾燥した状態でもイマイチ削り難いので、ここで一旦ラッカーで固め
てとる予定。
パーティング部分でまた素地が出るので、もう一度ラッカー吹きして。
ラッカーだとまた溶けてセルロースとの融合もいいので、セルロース漬けにするのにも良いかも。
結局面倒なので、ラッカースプレーで目止めしてウレタンに漬けてしまった。
乾燥したら水に浮かべて浮力がどの程度か確認してみよう。





 
【 脱線の脱線の脱線 UVランプの作成 】

UVレジンの紫外線硬化が、良く晴れた日中にしかできないのは不便なので硬化用UVライトを
作成。

ネイル用等で安いUVライトも売っているけど、その類では100均のUVレジンは固まらない事があ
るとか時間が掛かるなんて情報を幾つかみたので、それならば作った方が確実そうなので作成。
詳しい方に話を聞いたりしつつ、どうもピンとこないと思ってUV-LEDの特性を見てみたら、照射
される波長の帯域が物凄く狭いんですね。
ピーク波長365nmとか375nmなんて物があるんだけど、10nmでも帯域の重なりが少ない位に狭い。
そらデータシートにピーク波長しか書いてないわけだわw。

UV-LEDが手に入ったので、さっそく作ってみた。
物は国産日亜の375nmのCANタイプと製造元知れずの390nmの砲弾型2個。
点灯テストをしようとすると、日亜のLEDは足の長さが等長で、パッと見でどちらがアノードかカソ
ードか判らない。
データシートを見てみたら、突起がある側の足がカソードの様子。
なにこれ不便と思ったが、逆に足を切って基盤に付けた後に剥がす様な場合には判り易いな。

へたった単四x3で点灯テストをしてみると、東亜のは凄く見える光量が少ない。
別な方はかなり照射面が見える。
これは逆に東亜のは可視光分が少ないって事か。
こちらの照射角は30度とかで狭いので、念の為に照射方向が判り易い可視光寄りのUV-LEDも
一緒に買ったりしたんだけど、正解だったかも。
つか、390nmのは殆ど可視光なんじゃなかろうか。




 
100均の3球のLEDライトをばらし、基板のLEDとUV-LEDを付け直して組み込み。

基盤は並列の繋ぎになってたが、抵抗とかは付いてない。
抵抗の手持ちとかないし、わざわざ計算して買って付けるのも面倒なのでそのまま。
点灯してみると、点かない…。
この百均ライトのシリーズ、基盤のマイナス側のハンダがケースのアルミのむき出し部に触れて
お尻のねじ込みキャップスイッチと導通してるんだが、直ぐにどこかの接触が悪くなって点灯しな
くなる。
そもそもこのライト、光らなくなったので放置しておいたもんだもんなw。

こんなもん直して使える様にするのも面倒なので、電池ボックスとLEDを載せた基盤だけだして、
鰐口で繋いで点灯してみて試してみる。
とりあえずダイソーのUVレジンを少し出してみて外で点灯して照射してみて放置。
長めに時間を取って確認したら、そこそこ固まってました。
表面のべたつきとか残ってたんだけど、その後また30分程放置したらべたつきもかなり消えた
感じ。
こりゃそこそこ使えそう。
最終的にフレキシブルシャフトと電池ボックスを組み合わせ、先端にLEDを付けて照射の向きや
距離を調整できるようにした。




 
その後、また別の100均の百円領事館って所に行ったらば、こちらでもUVレジンの4g入りとブラッ
クライトペンが売っててそれを買ってきました。

ブラックライトペン、UV-LEDのランプと紫外線蛍光インクのペンのセットで100円ですよw。
時代は進んでるんですねぇ。
こんなの昔だったら、水に溶けて消えるメモと合わせてスパイセットで売られてそうだわw。

ブラックライトの紫外線はどの位使えるもんかと試したら、なんと新しく買ってきたレジンはこのブラ
ックライトをあてたら直ぐに硬化。
こりゃ使えるわ。
気を良くしてダイソーのレジンでも試したら、こちらはまったく硬化せず。
UVレジン、物によって反応波長がかなり違いそうです。
つか、玩具のブラックライトで硬化してくれるなんて良いわ。
こちらをランプ用でメインにして、ダイソーのは太陽光専用にしようか。





 
序に作った3㎝ほどの鉄板ルアー。




 
試した結果は生のレジンに直照射で、透明度があまり高くないおゆまるの型でどうなるかは別に試してみないと判らない。

スピナーボディ用は透明なおゆまるを使ったんだけど、プラグ系は余ってた赤のおゆまるを使っ
てしまってて、さらに透明度が低いし。
ダイソーで売ってるのが透明な物と着色の物がセットになってるから困る。
先日の透明な方で曇天の太陽光で試した時は表面のベタベタも取れなくて、翌日の晴れ間に方
から出して日に当てたりしたし。
昨日の帰り、ダイソーでもう少しおゆまるを買おうとしたら、品切れで無いし。
通販で透明なのをもう少し買っとかないとかな。


【 レジンキャスト 2016/3/21 】

紙粘土にフレームを入れてキャストしたのは、実はこれが目的。

紙粘土をキャストして乾燥させると縮み、型との隙間ができる。
この部分にUVレジンを充填させると、中身に浮力体の紙粘土が入って外殻にUVレジンのキャス
トをした物ができる。
厚みが数㎜位のレジンだと、実質プラキャストのルアーの中身の気室に紙粘土が入ってる様な
感じになるかなと。

プラのプラグ類だと、外側に比重の高いプラが厚みをもって分散されてると動きが鈍くなったりす
るので、できればここは薄くしたい。
硬度が高いレジンだと、薄いと硬いけど割れやすいになってしまうので適度に。
フレームのワイヤーの保持が、実質各アイの根元のレジンの所だけで、中身の紙粘土での保持
は期待できないのがチト心配。
まぁいいかw。

そしてこのパターンだと、型の細かい形状がレジンで象られて、できあがった外面がプラキャスト
の様になる。
これが紙粘土を型で取って乾燥させ、上に再度型でレジンのキャストをしたかった理由。
レジンの厚さは紙粘土の乾燥での縮み任せになってしまうが、外のレジンを薄く、中の浮力体に
する紙粘土をルアーの形でなるべく均等に配置できる方法だと思った。
工数的にも、ワイヤーフレームや錘入りの紙粘土キャスト、乾燥したそれを中身にレジンキャス
トで、硬化はUV-LEDのライト照射でルアー本体のベースはできあがり。
少ない工数でキャストルアーが手軽に作れる。
上手く実現するとなかなか良い出来になるんじゃないかと期待している。




 
とりあえずキャストが出来上がったのが上の物。

しかしやはり派手にエアを噛むねぇ。
アップの写真だと良く判る。
気にしないけど。
外側は1㎜位の厚さかな?。
紙粘土をあまり乾燥させてなくて中身がフニュフニュだけど、外側がある程度厚みがあればそこ
そこ強度はあるかな。
もう少し外殻は厚みが欲しかった。


【 サーフボード工法 】

My folks moved to 東京 from california...

記憶の中で達郎の曲が流れる。
New York's A Lonely Townの歌詞アレンジのサーフミュージック。
プロサーファーをしてた頃の、ボード製作シェイプ作業時のお気に入りBGM。

プロサーファーをしてたなんて事実はないがw。
そもそもサーフィンもしてないがw。

発泡スチロールにFRPを貼った物。
それがサーフボード工法。
今時のはまた違うかもしれんが、昔のはこんな作りだった。
一昔前にも同じパターンでルアー作成ができないか考えたが、試作も大変だし面倒だし、試して
みるところまではいかなかった。
今回、UVレジンなんて簡単硬化の物を知り、繊維質があれば簡易FRPにできると思って試して
みたかった。

それに加えて紙粘土で、中身が外形に近い形であらかじめ手軽にシェイプされたなら、外側にU
Vレジンと繊維でFRPの皮も作り易いかなって事になった。
紙粘土は軽くて良いが縮む材料だったので、型と本体の空いた隙間をレジン層のキャストにした
方がお手軽なんだが、もう一手間かけてFRP化も試してみたいのでやる。
見た目のはったりで極薄のカーボンクロスを貼ってカーボン地を見せて、CFRPルアーなんて事も
したかったが、カーボンシートも安くないので止めておいた。

で、ティッシュ貼りで簡易FRPにしてみた。
両側の型にレジンを塗り、そこにテッシュを置いてレジンに押し付けて染み込ませ、本体側にもレ
ジンを塗って型を挟み込む。
キャストした物がこんな感じ。




 
キャストした見た目はなかなか悪くない。

しかしどうも繊維にUVレジンを含浸させてだとイマイチ固くならず。
硬化したところを押しつぶすと、中身に追従してフニャフニャ。
逆にしなやかで柔らかくて丈夫にはなってそうだけど。
ティッシュ4枚ほど重ねてUVレジンを染み込ませて固めてみたけど、カチカチにはならず、中身
が柔らかい物の硬い外殻にはならなさそう。

さらにその上から被せてみた。




 
順番に、UVレジンのみでもう一皮上にコート、FRP補修キットに入ってる二液のエポキシ、物置
にあった昔買ったままの二液の無発泡ウレタン樹脂。

先の二つは本体に満遍なく塗りたくって型で挟んで形作る感じ。
無発泡ウレタンは注型タイプの液体で、液体状態でドブ漬けしてみたり両側の型に注入して硬く
なってくるのを待ち、粘りが出たところで型を合わせて形作ってみた。

UVレジンはダイソーの物を太陽光で硬化させた。
硬化は早いがどうも表面のベトつきがとれず、型から外してそのまま吊るして夜まで放置。
二液エポキシはやはり硬化に時間がかかり、夕方になってから型から外して吊るして硬化待ち。
完全硬化してからの硬さがどの位のものになるか。
無発泡ウレタンは硬化がはやく、30分ほどで型から外して吊るして完全硬化待ち。
型から外した段階でかなり硬そうになってる。

これ、硬化が早くて、さらに容量価格比で考えると無発泡ウレタンが一番手軽かも。
液体状態から粘度が出て、そこから硬くなるまでが早く、粘りのある物を型合わせで形作るのは
少し難しいが、逆に液状のうちにドブ漬けにしてしまう手もある。

もうすこし試してみようか。




 
バルサタイプもウレタンドブ漬けコーティングを開始。


長くなったので分割。

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