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2014年10月28日火曜日

MB50の腰上点検

前の続きでそんな話をいただいたもので、もう少し細かいところのまとめも。

ヘッドを外すと、付ける時にトルクレンチが必要になります。
ホムセンで売ってる安い物でも案外精度が出てたりしますが、そんな物を使う場合はなるべくな
ら校正されてるまっとうなレンチと同トルクで締めを試して、差が無いのを確認した方が良いと思
います。
ホムセン物でなくても、アストロプロダクツやワールドインポートツールなんかだと、確か安いので
も買う時にチェックしてくれたりしたかも。
最近はストレートなどでも、ラチェットレンチで使えるデジタルトルクレンチのアダプタが安く売って
たりします。

http://item.rakuten.co.jp/auc-straight/15-9100/

シリンダーヘットやシリンダー回りだと、エキパイのボルト外しがたぶん一番面倒。
簡単に回ってもスタッドボルトごと抜けたりするので、面倒なら同サイズで長すぎない普通のボル
トにしてしまった方が楽です。
インマニのボルトも、跨って左の下側のボルトはかなり付け外しが面倒です。
ネジ系は古いバイクの場合はケースバイケースが多すぎるので、痛んでる物の回し方やなめた
時や折れた時の対処は、レストアやポンコツ弄りをしてる様なサイトの詳しい情報などを参照し
て下さい。
ここがそもそもポンコツ弄りばっかりだろって話もありますがw。

シリンダーを抜く時には、インマニやキャブを後ろに少し押し込んでシリンダーを上に抜きます
が、エアクリーナーとキャブの接続が硬化してたりするのでご注意。
古いバイクだとヒビが入ってたり割れてたりすることもあって、動かした時に穴が空いたりもする
ので、そのまま気が付かないで組みなおすと二次エアを吸って薄くなって焼き付きをおこしたりも
します。
パックリ酷く割れたりしない限り、信越シリコンのKE45なんて補修材で補修も可能です。
この辺はばらす時に要点検です。

シリンダーを外すと、シリンダー下のベースガスケットやインマニのガスケットは破れて簡単に剥
がれなかったりするので、ここの掃除の手間がかかります。
ガスケット剥がしや面だしなどの情報は色々あると思うのでWebなどを参考にしてください。
ま、紙のガスケットの部分ですし、それほど完璧に綺麗にしなくても紙の柔らかさでシールされ
ます。
ヘッドガスケット側は綺麗にして液ガスケットを塗って使い直しで結構いけますが、痛んでそうで
新品のガスケットがあったら交換した方が良いです。




ピストンの状態は、35年近く前のバイクなんで、概ねリングがへたって張りが無くなってて、ガス
がリング下まで吹き抜けてる跡がピストンに茶色く残ってると思います。
うちのMBとMTXのエンジンはどちらも抜けてました。
この状態だと空ぶかしでは一見エンジンは軽く回って調子が良さそうに感じたりしますが、圧縮
が抜け気味でトルクが無くて坂を登る時に力が無いとか、夏場に熱ダレしてパワーが無くなったりが目立ったりします。



 
この抜けがまったくなさそうだったらピストンリングの状態が良いかもです。
抜けててもパワーが無くて直ぐに壊れたりしませんけど、抜けてるのを見ると新品のピストンやリ
ングに交換したくなります。
リングを外して掃除して組みなおしても、へたったリングは回復しません。
これを見るとボアアップキットが欲しくなりますw。

ヘッドの燃焼室やピストンヘッドはそれなりにカーボンがたまってると思いますが、先日の塗装剥
がし剤でも結構カーボンが落ちますので、しつこいカーボンが残ってそうなら筆でカーボン部分
に塗ってカーボン落としに使えたりもします。
エンジンの塗装部に剥がし材が付くと本来の用途で塗装を剥がしてしまうのでご注意を。
綺麗にしたピストンヘッドや燃焼室の肌が、変に荒れてて凸凹してたりするとデトネーションが起
きてて溶けてたりかもしれません。
ピストンの頭の端の肩の部分が溶けてたりしたらピストンの棚落ちってのです。
この類が出てたら異常が出てますので、点検としては要注意な場所です。




シリンダー内面とピストン側面、リング側面は、縦向きの傷有無の点検。
爪が掛かるほどの大きな縦傷は、抱き付とか焼き付きとかしてます。
稀にエアクリーナー無しの直キャブで使ってて、ゴミを吸い込んでそれが噛んで綺麗な傷がつい
てる様な事もあります。
程度が酷いとそのまま組んでもろくな事になりませんので、リプレースのシリンダーピストンキット
やボアアップキットに組み直した方が吉です。

綺麗な縦傷じゃなく、広い面で当たって変色して減っている様な場合もあります。
主にイン側アウト側のピストン下部。
当たりがきついってやつで、普通にこの部分が摩耗している事もあります。
あまり酷いケースだと、ピストンピンにガタが出てて前後方向の首振りが大きくて当たりが酷いケ
ースもあります。
もちろん広い面で焼付いたりしてる場合もあって、つるつるした面になってるならあたりがきつい
だけです。



シリンダ内壁に、ハッチではなく綺麗な真横向きの筋が入ってる場合もあります。
普通に動いてるバイクの場合はこの真横の筋が付くことはありませんが、古いバイクで長年放
置車だった場合、鉄シリンダーとピストンリングの接触面が錆びてそれが動いて錆がとれ、そこ
が筋になって残ってるケースです。
この場合、シリンダー内壁の他の部分も当然錆びてたケースもあるので、シリンダーの内壁は綺
麗な状態じゃないかもしれません。
ただ2stの場合、ポートに残った汚れなどもウェットな油っ気が多かったりもするので、シリンダー
内壁の油っ気が抜けて錆びてだとかなり長期間放置の状態になりますから、あちこちさらに点検
した方が良いと思います。



とりあえずこんな所が、サービスマニュアルなどにはあまり書いてない経年劣化の変化や古いバ
イク特有で出ている様な物だと思います。

ま、古くて状態も調子も悪いバイクの場合、ピストンリングが折れてるとかピストン下部が割れて
無くなってるとか、ばらされてて組み付けが間違ってるとかピストンピンクリップが付いてなかった
とか、そんな物を経験してる人も居るみたいなので、開けてみての結果はケースバイケース。
完全に圧縮が抜けてるとか噛みこんで回らなくなってたりしない限り、調子が悪いまま頑張って
回ってしまったりする事もあります。

各種摩耗の限界やガタなどの点検数値はサービスマニュアルを参照。
なんにしても標準はこれ次第です。

古いバイクで部品もまったく無いとなったら、減りやガタがあってもだましだまし使うとか、最近の
摩耗を少し太らせることもできる加工をお願いするとかしかないですかね。
ヨーロッパ製のリプレースやボアアップのシリンダーキットなどの腰上が、今でも数多く入手でき
るMB系はかなり恵まれてます。

2014年10月26日日曜日

散走

でもないか。

やや目的をもって小坪まで。
YB9SRお披露目みたいな感じで、Yさんとお昼をご一緒してだべってきました。
DAYTONA675を見せてもらいたかったのもありまして。
どうも近年のSSにも疎くて、そんな話も色々伺いたくてで。

集合少し前に着いたが、Yさんも直ぐ後に到着。
バイクを止めてだべり。
バイクや車やレースに詳しい方なので色々話が尽きないんですよねぇ。
ゆうき食堂で昼飯の予定でしたが、直ぐ後に来た直管デコ旧車の集団も同じ目的で、開店前には
既に長蛇の列。
諦めて近くのお店でお昼。
ぶり丼とぶりから揚げのセット、養殖ハマチだけどなかなか美味しかった。

今の時期の相模湾地物だと、ポキポキのイナダやメジなんてのが昔は多かったけど、最近は高
水温の影響で入ってくる、沖のサイズの良いメジや鰹が目立ったりしてるのかな?。
昔も年によっては大棒網に100㎏位のホンメジが入ったりもしてたけど、最近は真夏のキハダや
10㎏サイズの本鰹とかホンメジが釣りでもあがってたりするんだよな。
養殖の鰤も脂っぽいのは変わらないけど、昔と違って動物性餌の臭さが身に移ってる様なのも
少なく、瀬戸内の方では柑橘類を餌に混ぜて身にその香りを移したなんてのを食ったが、本当に
スダチの香りがしてさっぱりしてたりしたw。
年がら年中寒ブリ状態の脂っ気なのは変わらんのだろうが。






魚というか食いもんの話が先走ってしまったw。

もといバイクの話。
色々お話を伺いましたが、思ったのはYB9も時代の物だなぁと。
デザイン的には90年代物で、顔の部分は平面顔のハンドル部が鰓張り。
最近の物とのディメンションの違いとしては、フロント部分の高さの違いが目立って違うと言われ
たんですが、二台並んでいると実感として良くわかった。
DAYTONAみたいな最近の車両は、シート部腰高、ややケツ上げ、ショートタンク、ハンドルやや
手前で、座らせてもらうとシート高とハンドル低さは実感できるが、上半身の起こしはやや自由度
ありでした。

昔タイプのYB9だと、シート部低くてロングタンク、ハンドルが遠くて主にこれが原因で上半身起こ
しの自由度が制限されてる感じ。
これは事前にも判ってはいたけど、それにちっとも体が慣れてないw。
下半身や背中や腹筋での体の支えは兎も角、やっぱり上半身を起こせる範囲で首を起こせない
と色々面倒だわ。
ここのストレッチと可動範囲をなんとかしなきゃ。





DAYTONA675は、純正設定だけど675に設定は無いコスミックグリーンの塗色。
ストリートトリプルの設定色ってお話だったかな?。
写真だと判り難いんだけど、実写の色は光の加減で黄味がかって見えたり明るい部分はメタリッ
クなグリーンに見える。
玉虫カラーでもないんだが、影になるとメタリック感は有機な色でカナブンの羽色みたいに見えた
りもする。
これがエッジの効いたラインが目立つ構成のデザインになってるもんだから、全体の前傾のシャ
ープな佇まいと合わせ、並んだYB9が凄くのっぺりに見えるw。
まぁYB9も横から見ると青いおたまじゃくしみたいなカウル構成だけど、エッジが弱い面構成と曲面
で、単体で見るとそれほど古臭くもなくて悪くないデザインだわ。
前からとかフレーム付近を見ると、やっぱりヤマハ臭い感じがするけど。

DAYTONAは675Rパーツも色々使われてるようだけど、最近のSSに疎いのでフロントの倒立や
ブレンボあたりしか判らなかった。
リアフェンダー部は、これでノーマル状態ってのがびっくり。
ヨーロッパ車って、これでもかって位リアフェンダー付近の泥はね防止がくどい印象だったのに。
通常のリアフェンダー位置のフェンダーに加え、前側にタイヤに被せたサブフェンダーがあったり
リアフェンダーより低い位置でタイヤに被せたサブフェンダーがあったりする車種もあるよな。
どうもここらの基準がどんなもんなんだか判らん。




こんな感じでした。

他に高台の眺めの良い隠れ家的カフェで茶をしたり。
ここはおっさん二人とかじゃない方が良いロケーションでしたが、雰囲気良いわ。






序に、今回とは関係ないけど少し前に食べた鎌倉のお店の食い物の写真も載せておきましょか。

小あなご丼の素麺セットと押し寿司セット。
あなご丼より、押し寿司やあなご押し寿司の方が好きだわ。




2014年10月19日日曜日

あれこれ

バイク関連の色々。

YB9SR。
今週も人間馴らしで少し走らせた。
各種色々と点検もしつつ。
気になる点が数か所。
タンクキャップのロック部から少しガスが滲む。
これ、Oリングじゃなくて鍵の形がそもそも良くなさそうな。
スピードメーター関連の鳴き。
ホイールの取り出しか、ワイヤーか、メーターか。
ここは一度ばらしてグリスアップしなきゃかな。
納車で話は聞いてたけど、Bremboの鋳鉄ディスクの錆は早いなぁ。
走らせた後はマメに乾拭きなりしなさいって話だったが。
ナビとかETCとかは装着し易い場所がなくどうしようかと思ってたが、小さいバッグに入れてマジ
ックテープでエアパイプの左右に固定で良さそう。

 



 
DNA。

スマホのナビとドライブレコーダー兼用使用の為のステーを作って試した。
ぶれないようにガッチリ固定できるように作ったのでドライブレコーダーの映像は良くなったが、
この固定位置だとナビはやっぱり見えないや。
スマホの液晶の視野角が足りないのとバックライトが暗いのがいかんな。
他のスマホでも試してみようか。





ドライブレコーダーの動画のブレはこの程度までに収まった。







MB。

涼しくなって、燃調はどう変わったろうかと少し散走。
のつもりだったが、2stオイルが残り少なく近所を少し走っただけ。
気温が下がって薄めになって良さそうな感じ。
でも下はやはり濃過ぎて、アイドリングが長いとかぶり気味になる。
もう少し絞らないとかな。
オイルの消費もかなり早いし、オイルポンプももう少し絞れるか。

サイドボックスも外し、まだ新品カウルも未装着。
どうも新たに燃料コックが駄目になった感じ。
ほっておくとキャブがオーバーフロー気味。
また色々手を入れてやらないと。



2014年10月13日月曜日

la Bimota

Inizio

血迷ってビモった。

状況を表すに簡潔的確な言い回しであります。



 
YB9SRってのです。
小さい4発に乗りたいな、250㏄4発のあの精密感がいい。
最初はそんな事を言ってました。
でも、CBR250RRとかHornet250とか程度が良い物はお値段も良い。
少し安めだと走行距離が多かったり。
それなら250㏄に拘りがあるわけでもないしホンダじゃなきゃ嫌なわけでもないしと、他メーカー
車や重過ぎなければ4発の400レプリカや古めの600等もと枠を広げていったら、そんなレンジで
こんな珍しい物に行きつくハメに。

珍しいというか、ネットで車種を検索しても情報は少ないし、同色の車種の画像を探しても殆ど出
てこないレベル…。
動機が半端、色が変、オッサン似合わない、前傾きついよ、部品無い、壊れると高いよ、エンジ
ンヤマハって言ってもかなり古い、ヤマハ部分の部品だって古いから高い、そもそも前傾バイク
苦手だろ等、脳内で色々なご意見が先に聞こえてきたりもしましたが、勢いついて気に入ったん
だからしゃあんめぇw。
若い頃に見た、ちんちくりんのおっさんがヨチヨチと似合わない単車に乗る姿。
そんな姿に自分もなるんだなぁ、と思ったりもしたがw。




 
どうも人気も希少性も独自性も薄い車種で、さらにそれの不人気色みたい。
確かにデザインも独特さが薄く、カウルからタンクへのパイプがFZRかZXRの車体色を塗り直し
た風にも見える。
変な色にw。
一度Bimotaが潰れた時の扱い販社の広告で、新車が値引きされて延々掲載されてたけど、なか
なか在庫が捌けなかった。
あのグループの一角なんだろうな。
新車販売当時だと確かそんなのがあったなって記憶しか残ってなくて、車種のイメージはまったく
なかったんだけど。
ライトもFZR系を転用してるから更に顔つきにも特徴が薄いかな。
でも気に入っちゃったんだわな。
とりあえず人間の慣らしをしつつ走りましょか。





  
軽く走らせてみた。

ハンドルが遠くてステップが後ろなんだが、腹は無事つかえないで済んでるw。
ケツの痛さも思った程でも無かった。
50㎞、1時間でもう駄目なレベルかと思ってたんだけど、だいぶマシにいける感じ。
薄くて小さいシートのトラ車とか細いオフ車のシートに比べれば、少しスポンジが入ってて幅のあ
るシートだから楽なもんだわな。
前傾のきついバイクで山道を開けて走るのって怖くて駄目なんだが、ヨチヨチでもそれなりに気
持ちよく走れる。
何の為にそんなバイク買ってるんだって言われるかもしれないけど、まぁへたれが雰囲気を楽し
む感じでw。
古い600㏄でパワーもそれほどなく、ここ10数年のSSより優れてる様なところも今更ないでしょう
し、雰囲気乗りでも良いんじゃないですか、といいわけw。

逆に珍しさはあるけれど、盆栽にする希少性もなく見せびらかしする華やかさもなくで、しまい込
まないでチョコマカと乗ったり実用的に走らせたりはしそう。
特に支障なく動けばだがなw。
うちの単車、そんなんばっかりと言われたりするけど。
見かけたら直ぐお前だって判るって。
最近は下手するとMBもそうだな。
MBの集会以外で、ここ10年位で道路で見かけた事は1回位しか記憶が無いし。
昔は沢山走ってたのにねぇ。



 
で、300㎞弱、富士山をぐるっと回って走ってみたんだが・・・・。
久しぶりにハンドルの遠いきつい前傾でこの距離はきついわ。
ケツは痛くはならなかったけど、首肩手首股関節がこったり痛くなったり。
まだ乗れるうちに前傾の車種になんて思ってたが、もうかなりきついじゃないか。
ハンドルが遠いのが効いてる。
今時の前傾みたいにハンドルが手前ならもう少し楽なのに。
慣れもあるけど、少し使わない筋肉もなんとかせにゃかな。

2014年10月6日月曜日

AIRSALの65㏄キットの組み込み

MBにボアアップキットを組み込むのって簡単?、ってお話を幾つかいただいた。

それではと、参考用に以前Airsalキットを組み込んだ時の細かい所を思い出して備忘的に書いて
おく事にします。
備忘録になってないかもしれないけどw。
あ、MBのエンジンじゃなくて空冷MTX50のエンジンなんで、何処かは少し違うかも。

*前提*

MBも35年も前の車両ですので、エンジン回りのボルトナットの外してない物は固着してたり痛ん
でたりする可能性が高い。
各ボルトナットの外しの一発目は、CRCなどを必ず吹きかけて、それなりにまっとうな工具で。

MBとMTXの2基のエンジンの腰上を開けましたが、どちらもネジが崩れたりなめたり齧ったりする
ことなく、破壊工具を使わないで開け閉めができました。
見た目が錆び錆びグズグズになってない、比較的最近まで動いてそうなエンジンではありまし
たが。
エキゾーストのスタッドだけは、流石にどちらもナットに齧ったまま抜けてきました。
昔のホンダの部品は良いんだよな。
まぁ車体ごとのコンディションの違いも大きいとは思います。
海辺の塩っ気に晒されてたとか、屋外雨ざらし放置10年とかじゃまた違うからね。

ボアアップキットは2st空冷の原付用のキットなので、ぶっちゃけ数か所ボルトナットを外してヘッ
ドやシリンダー、ピストンを外して、新しいのをその逆に組むだけ。

ただ流石にヨーロッパ製なので、バリとかネジ穴のずれとか付属品とか怪しい場合は多々あると
思います。
前に買ったDMPのキットは組むのは問題なく出来たけど、シリンダーフィンのバリはキャスト時の
物がそのままで、それを取らずに黒塗装がされてたりしましたし、EXポートの切削バリがわりと大
きかったです。
あげくに最後はピストンに大穴w。
出来はキタコ等の国内メーカーのキット程じゃないと思ってた方が無難です。

一般的なピストン、シリンダー交換やキット組み込みの部分はネットにある物等を適当に参照し
て下さい。
MBのサービスマニュアルがあれば足りると思いますが。
MBでAirsalを組んだ時の情報で、まとめておきます。

でもまぁ、新しいバイクなら弄るのに心配は要りませんが、古いバイクになると通常整備より旧車
弄り要素が多くもなりますので、そんなところも書いておきます。
つたない整備なんで詳しい人が見るとツッコミどころも多いかもしれませんが、ご容赦願います。
通常整備や旧車弄りでは当たり前だろ、って事も書いてますが、それもご容赦。
あきらかにそれは間違ってるとか不足してるだろって所があったら、そっと教えて下さいw。

後でそっと直しますからw。

前提が長いわ。


*エンジン横*

シリンダー外しやキャブを弄る時には、エンジン横のタコケーブルの取り出し口、クラッチワイヤ
ーホルダーのボルトを外してワイヤーも抜き、エンジン前方に回した方が作業しやすいです。
オイルポンプワイヤーのホルダーも、下側の8㎜のボルトを2本を抜いて後ろに避ける方が手間
なし。

ホルダ下部でインマニのオイルニップルに向かうオイルチューブを保持してるので、インマニのチ
ューブが抜けっぱなしにならない様に注意。
オイルチューブを外して中身が垂れっぱなしになったら、後の始動時にオイル経路のエア抜き要。






*シリンダーヘッド、シリンダー*

エキパイ取り付けのスタッドボルトのナットやシリンダーヘッドのナットは、焼けて錆てで痛んでい
たり固着気味だったりで、回ってもナットだけじゃなくスタッドボルトごと抜ける可能性があるので
注意。
エキパイのスタッドボルト抜けは、普通のボルトに交換して使ったりしても特に問題ないけれど、
シリンダー側のスタッドボルトが抜けてネジ穴がボケたり、スタッドボルトが折れたりするとかなり
面倒です。
メス側がアルミの所は要注意です。
私はエキパイのスタッドは面倒なんで普通の六角ボルトに変えてしまってます。




シリンダースタッドボルトはまだ入手可能なのかな?。
ナットが外れてクランクケースにスタッドボルトが残って、特に問題が無ければネジ山掃除して再
使用。
駄目になってそうなら、NAPSなどで同サイズの物が売っていれば転用、無ければ長さや径、ピッ
チが近い物で作成が必要。
ナットが固着したまま抜けてきたスタッドボルトでそのまま組み直しをすると、たぶん締め付けト
ルクがちゃんと出なかったり、締めすぎをやるとアルミのクランクケース側ネジ穴がやられます。

ナットが付いたままスタッドが抜けてきたら、ちゃんとナットは外してネジ山掃除が必要。
部品があれば新品に交換した方が良いんだけど。
スタッドボルトが途中で折れた場合、外してやるのと新しいボルトが必要。
シリンダーやクランクケースの中で折れた場合、リコイルするなりの補修が必要になります。
それだとかなり大ごとです。



MBでは、以前リアサスのダンパーロッドをねじ切ってリコイルやる羽目になった。
これは劣化とかじゃなく、単純に私のミスでねじ切っただけなんだがw。



シリンダーヘッドは上部のナット4つ、フレーム固定のボルトナット1つを外すと簡単に外れます。
ヘッドガスケットが張り付いて剥がれない場合、木材やプラハンなどの柔らかい物を使ってコツコ
ツ外します。


*インマニ*

シリンダーを外すには、マフラーの外しとインマニの外しが必要。
マフラーは先に書いたエキパイの部分とステップ後ろのボルトで外れる。
インマニは、シリンダー後方のインマニ固定のの4本の8㎜ボルトを外せば外れます。
ただし、バイクに跨って左側の下側のボルトはオイルニップルが邪魔して凄く外し難いです。
ここを外す前に、事前にキャブ側の繋ぎのナット2つも緩めておくのが吉。
Airsalのキットのシリンダーとインマニの仮組みをしないで組んだらネジ穴が合わず、結局インマ
ニも外して調整したりしたから。



ここが外れてシリンダーヘッドが外れていれば、インマニとキャブを後方上に押し込んであげて
やればシリンダーも抜けます。
ベースガスケットが張り付いて剥がれない場合、木材やプラハンなどを使ってコツコツ外します。


*ボアアップの事前準備*

ガスケット。
開けてないエンジンの場合、シリンダーのベースとインマニの元の紙ガスケットは高確率で破れ
て再使用できなくなります。
あ、ガスケットはヤフオクなどでも入手しやすいので古いのを再使用とかあまり考えないで、駄目
なら新しいのに常に交換でいきましょう。
ボアアップキットに含まれてるガスケット類は使う前にコピー機でコピーして、後々厚さ調整用に
ガスケットシートで自作したりし易い型紙を作っておくと良いです。

液ガス。
ボアアップキットのエキゾーストガスケットとかヘッドガスケットとか、場合によっては物が悪かった
りするので液体ガスケットもあると便利です。
というか使いましょう。
うちのAirsalのキットでは、アルミのヘッドガスケットの箱詰めが悪くて折れ曲がってました。
スプレータイプは薄く均一に綺麗に塗れるので好きです。





*キットのチェックと仮組み*

キットの確認。
キャストや切削のバリがあったら軽くペーパーなどで落とすとか削るとかします。
特にシリンダーのポートの内側にはみ出る様なもの。
アルミにニカジルのメッキシリンダーなんで、シリンダー内壁のメッキが欠ける様な事をしない様
に要注意。
バリ取りが欲かいてポート拡大作業になっていってしまうと、メッキシリンダーはこれが危ないそ
うな。
マメな人はピストンのインアウト側の裾部分をペーパーがけとかかな。
インアウトのスカート下部ですが、組んで走って開けてみても特にアタリはきつくなかったです。



ピストンリング。
Airsalのは、エキスパンダ無しの1本リングで長方形断面の上下区別マークが無いタイプです。

ピストン。
ヘッド上のピストン方向マークに要注意。
ノーマルMBのピストンはホンダタイプで、ピストンマークはキャブ側を向いてます。
Airsalのピストンは一般タイプで、マークはエキゾースト側に向いてます。
スカートの穴もノーマルはないけどキットにはあります。
それの向きで間違えないとは思いますが。



シリンダとインマニの仮組み。
私が組んだ時、これを失敗してしまいました。
インマニはキャブに付けたまま、新しいシリンダーを被せてインマニを付けようとしたら、リードバ
ルブホルダの穴とずれててネジがかかりませんでしたw。
先にインマニとシリンダーを仮組みして、ネジが掛かるか要確認です。
まったく合わなくて、リードバルブベースとインマニのネジが通る穴をやすりで長穴に拡大してイ
ンマニが付く様に修正しました。


*キットの組み込み*

この辺はあれこれありますが、ネットやマニュアルに載ってるピストン交換やボアアップキット組
み込みの手順を見た方が良いです。
肝は、クランク室の穴には綺麗なウエスなどを詰めてピストンピンクリップが落ちて入ったりしな
いようにとか、シリンダーをピストンに入れる時にはオイルを塗ってリングも折らない様に縮めて
気を付けてとか。

面倒なのはガスケット掃除と合わせ面。
ベースの紙ガスケットは張り付いて破れてで、ガスケット剥がしが面倒だと思います。
ガスケットリムーバーなどを使う場合、下手に液がケースの塗装部分に掛かると塗装もやられる
事があります。
スクレーバーを使う場合でも、カスがクランク内に入らない様にご注意。
新しいベースガスケットに付け替える時、ガスケットにオイルを染み込ませておくと、次に開けた
時にも張り付かずに綺麗に剥がれて再使用できたりします。
あ、キット付属のベースガスケットは内側に余分なはみ出しがあります。
不要な部分は切って使います。

ピストンピンクリップが外せないとかピストンピンが抜けないとか色々あるかもしれません。
ピンクリップはピストンの切り欠き部にピンの端を出す様にして、千枚通しなどで外側をひっかけ
て内側手前に押し出せば外せます。
ピンは焼けたピンだと叩き出さないと抜けなかったりします。
サイズの合うピンポンチなどを使うと叩き出しが楽です。
キット付属のピンクリップはG型タイプで、内側の掴み部分を細いラジオペンチで掴んで入れ易い
です。



シリンダーを組む時、ピストンが一本リングなので組み込みが楽です。

後は、ヘッドを載せて軽く組んで、キックでセンター出し、指定トルクのトルクレンチでヘッドのボル
トの締め付け、ヘッドのマウントの取り付けをしてキットの組みは完了。
ヘッドのマウントのボルトの通りが悪い場合、フレーム側マウント2か所を緩めて少し動かすと入
りやすくなります。
後はインマニやマフラーのの付け直し、オイルポンプワイヤーホルダー、クラッチやタコケーブル
の戻しをして完了です。


*後処理と確認*

オイルチューブを外した場合、念のためマニュアル指定のエア抜きをしておいた方が良いです。
ポンプ側ボルト弛めのエア抜きはしなくて良いかもしれませんが、チューブ内のオイルが全部抜け
てるとオイルがくるまでが結構長いです。

ボアアップ対応のオイルポンプ調整は、ポンプ全開マークの合わせから3㎜程度余計に開ける
様に調整して乗ってます。
ポンプのヘタリ具合や使用オイルでも違ってくると思うので要注意。
慣らし中は、タンクの方も5%位の混合にして乗ってました。

キャブに関しては、私はチャンバーとCRM80用キャブを使ってしまってるので敢えて書きません。
キャブ、マフラーはノーマルでボアアップキットを組むだけなら、たぶんメインジェットは#115位か
らスタートして下げて調整でいけるんじゃないかと思いますが、責任はもてません。
京浜丸大のメインジェットセットは、NSR50用のPOSHやデイトナなどのセットで最大#130位まであ
ると思います。

エンジンが始動した後は、外したキャブ周りの二次エア吸い確認や排気漏れ確認もします。
エアクリーナー側、インマニの繋ぎなどの二次エア、マフラーとシリンダー接続、ヘッドガスケット
の抜け等。
あ、そうだ、インマニのガスケットや排気のガスケットもAirsalのキットには含まれてます。
DMPのキットではガスケット類は入っていませんでした。
ちょっと圧縮が高い印象なので、心配な感じがしたらベースガスケットを2枚にして少し圧縮を下
げる方向でも良いかもしれません。
この場合、ベースガスケットは1枚しか入ってないので自作するか別のガスケットセ
ットを買っておくかが必要になります。

こんなもんですかね。
適当に撮っておいた写真で間に合わせになってしまっててすいません。


*AIRSALの性能*

以前はPromaのチャンバー+DMP65㏄+ノーマルキャブ。
今はProma+AIRSAL65㏄+CRM80キャブ。
他にノーマルエンジンにPromaのチャンバー+ノーマルキャブも少ししてて、それらの比較した感
じも書いておきます。
Chobiさんのマロッシ65㏄+HOMESTのチャンバー+NSR50?キャブにも乗せて貰いましたの
で、それらも交えての印象も。

楽天でAIRSALキットを販売している所のレビューにもありましたが、ポートが大人しくて高回転で
スコーンと伸びるタイプではありません。
レビューでは糞づまりとまで書いてあったかもw。
ちゃんと測ってはいないですが、ポート位置低めで幅も少なく、排気ポートの上部形状なども丸
いです。

ただ、付属のヘッドガスケットとノーマル50㏄のヘッドを装着していると圧縮は高めな印象で、大
人しめなポートと合わせて下からかなりトルクがあって、ノーマル
50㏄の6000rpm前のトルクの薄さや谷なども消え、下からトルクがあって上はそれほど回らない
オフ車のエンジン風な印象です。
この状態でChobiさんのマロッシと乗り比べましたが、マロッシはトルクは薄めだけど軽く回って、
上でパワーが出て高回転まで綺麗に回る感じでした。
逆にAIRSALは回り方が荒々しく回転の上りが重めで鈍い。
7000rpm前後のばらつきもあって、これはチャンバーとのセットでの可能性が高い。
DMPキットの時にもあったし。

ばらつきが気になってヘッドガスケットを2枚にして下妻ミーティングに参加しましたが、ばらつき
もかなり収まって混んだ街中や流れの良い道を走る分にはかなり快適でした。
ノーマル50㏄より中低速のトルクがあって癖が無くてで。
ただパワー感はだいぶ薄れて上がさらに回らない印象。
ノーマル50㏄より最高速は出なさそうな。

これは実際に感じましたが、下妻での食事からの道の駅への戻りの時、8エンジン車やマロッ
シ、ウルフ50のノーマルなど、全部においていかれるような状態でした。
まだ低い速度からの加速は兎も角、最高速はまったく話にならない。
やはり圧縮下げ過ぎでは話になりませんね。
まだまだ続けてセッティングしていきます。

2014年10月5日日曜日

鉄パイプ曲げ

台風の接近で大雨。

久しぶりに少し工作。
ステー用に短くクランク状に鉄パイプを曲げてみた。
スプリングベンダも使いやすく、曲げ冶具もなかなか便利。
タイトなRで曲げるには、冶具のシンブルの急なRの部分や合わせ目の部分を使うと良さそう。
適当な長さでカットしてエンドを潰して穴開けてで、なかなかお手軽。
時間のある時に、またもう少し大きい物も作ろうかな。